ひきちガーデンサービスの日記

オーガニック植木屋の日常や雑感

水鉢は小さなビオトープ

ビオトープというと「池」を作らねばと思いがちだが、そこまでしなくとも庭にひとつ水鉢があるだけで、生き物たちの憩いの場になる。

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水鉢はその場に据え置くだけでもいいが、土を掘って半分以上を埋め込むと、水温が安定しやすい。蚊対策として、メダカを何匹か入れておけば、餌をやらずともボウフラが餌となる。近年の日本の夏は沸騰するほど暑いので、真夏には葦簀(よしず)などを立てかけ、水鉢の周りを植物で覆うなどして日陰を作り、水温上昇しないような工夫も必要だ。

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また、水生植物を入れておくと、見栄えも涼しげで水の浄化にも役立つし、ホテイアオイの根にメダカが卵を産んだりする。

ただし、水生植物やメダカは、増えたからと、そこらの川や池に捨ててはいけない。生態系の撹乱になってしまうからだ。

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我が家ではここにツチガエルやヤマアカガエルがやってくる。

f:id:hikichigarden:20240414080524j:imageヤマアカガエル

時にはトンボも来て、産卵することもある。トンボは飛びながら、光るところを見て、水場だとわかるらしい。

また、アシナガバチが水生植物の葉に止まって、水滴を飲んでいる時の顔は、なんとなく「ふー、美味しい!」と言ってるようにも見え、とっても可愛く思えるのだ。

もちろん水生生物たちは農薬に弱いので、庭に小さなビオトープがあれば、おのずと無農薬のオーガニック・ガーデンになる。